2021.02.08

  • お知らせ

透析患者さんに対するTAVI の治療を開始しました

当院は2021年2月から、透析患者さんに対する経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI タビ)の治療を開始しました。
2021年1月、慢性の透析患者さんに関してTAVIの適応拡大が承認され、2月から全国25の許可施設で同治療が行われることになりましたが、当院はその施設の一つです。

TAVIは、心臓弁膜症の一つである大動脈弁狭窄症の患者さんに対して行われる治療です。胸を開かず、心臓を止めずにカテーテルと呼ばれる細い管を足のつけ根から血管内に挿入して行うカテーテル治療は、外科治療と比較し、患者さんの負担が大幅に軽減します。
当院は、2010年4月に保険診療の承認に向けた臨床治験の開始以来、1,000人を超える患者さんにTAVIを行ってまいりました。

透析患者さんは全国に約33万人おられますが、その平均年齢は69歳です。(※注)大動脈弁狭窄症は加齢とともに発症率が上昇します。また、透析患者さんは動脈硬化を比較的引き起こしやすいこともあり、透析患者さんの中に大動脈弁狭窄症を患う方が一定数おられます。これまでは開胸による大動脈弁置換術しか行われませんでしたが、今回の適応拡大によって、より侵襲性の低いカテーテルによる治療が、透析患者さんの治療の選択肢として加わりました。

当院は、地域の透析治療に携わる医療者のみなさまと連携し、透析患者さんに適切で安全な治療を提供できるよう、さらなる技術の向上を目指して引き続き努力を重ねてまいります。

※注 引用 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2017年末)」https://www.jsdt.or.jp/dialysis/2227.html

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