生まれてくる赤ちゃんの100人に1人が心臓に病気を抱えています。複数回の手術を必要とし、生涯付き合っていかなくてはならない病気も少なくありません。患者様、ご家族に近い位置で十分な対話を行い、共に治療に取り組むことを心がけております。開院以来非常に多くの患者様の治療に携わらせていただいた経験を生かすべく、困難症例の治療にも取り組んでおります。セカンドオピニオンやメールでの相談にも随時お応えしておりますので、いつでもご連絡いただければと思います。
診療方針
- 国内トップクラスの年間 300〜400件以上の心臓手術を実施しています。
- 手術のムダを省き、手術時間を短縮させ、無輸血手術や早期回復できる手術など、重症な症例でも安全に手術を行えるように努めています。
- 右腋下小切開を含めたMICS手術も行なっており、小児患者さんにおいても低侵襲手術を行うように努めています。
- 段階的手術や成人期での手術など、再手術や再々手術にも対応しております。
- 先天性心疾患に関しては新生児から成人まで一貫して診療しています。
診療体制
小児循環器内科や産婦人科と協力した診療体制をとっており、小児心臓血管外科手術の最後の砦として、24時間365日緊急手術を含めた対応ができる体制を整えています。
専門医数
- 日本外科学会認定 外科科専門医 4名
- 3学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医 3名
- 日本集中治療医学会認定 集中治療専門医 2名
対象疾患
外科手術を必要とする先天性心疾患(二心室・単心室)を対象としています。
- 小児先天性心疾患
動脈管開存症、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、房室中隔欠損症、ファロー四徴症、肺動脈閉鎖症、大動脈縮窄・離断症、血管輪、両大血管右室起始症、大血管転移症、総動脈幹症、総肺静脈還流異常症、部分肺静脈還流異常症、先天性冠動脈疾患、先天性弁膜症疾患[大動脈弁・肺動脈弁・僧帽弁・三尖弁(Ebstein病含む)]、単心室症(左心低形成症候群、三尖弁閉鎖症など) など - 成人先天性心疾患
ファロー四徴症術後の肺動脈弁閉鎖不全、大動脈再建後(大血管スイッチ術後・Ross後・Norwood後など)の大動脈(基部・弁)手術、単心室症術後手術(弁疾患・不整脈など)、再弁形成・置換術(大動脈弁・肺動脈弁・僧帽弁・三尖弁)、未治療成人到達例 など - 重症心不全
肥大型心筋症など
治療
上記対象疾患の病態に合わせてあらゆる外科治療を行っています。
(例)
- 動脈管閉鎖術、心内修復術(心房中隔欠損・心室中隔欠損、房室中隔欠損)、ファロー四徴症修復術、Rastelli型手術、大動脈(弓)再建術、肺動脈形成術、肺静脈還流異常修復術、Jatene手術、Ross手術など
- 姑息術として体肺動脈シャント、肺動脈絞扼術、Norwood手術、Glenn手術など
- 大動脈弁・肺動脈弁・房室弁(三尖弁・僧帽弁)の形成術・弁置換術
- 複雑心奇形に対する手術、複合手術にも対応
- 右腋窩小切開を含めたMICS手術など
MICS手術とは
心臓血管外科手術は、従来では胸の中央を大きく切開し、胸骨を開いて手術を行う方法(胸骨正中切開)が一般的でした。そのため術後には胸元に大きな傷跡が残り、胸骨の骨折も余儀なくされていました。
一方、特定の疾患で、解剖学的・体格的適応を満たす場合には、胸骨を温存するMICS手術(低侵襲心臓手術)と呼ばれる方法で手術を行うことが出来るようになってきています。
当方法は、従来の胸骨切開ではなく肋骨の間の筋肉切開によって心臓手術を行う方法で、胸骨の温存や、美容的側面から非常に有用な方法となっています。また、筋肉の切開のみで行うため骨折と比較し創部の癒合も短期間であるというメリットがあります。
当院で採用している右腋下小切開(右脇の下の小さな切開)による心内修復手術では、傷口も比較的小さく、手を下ろした際に正面からは傷跡がほとんど見えなくなるため、整容性の面で非常に優れています。
当術式が適応される主な疾患には以下のようなものがあります。
- 心室中隔欠損症(VSD)
- 心房中隔欠損症(ASD)
- 一部の部分肺静脈還流異常症(PAPVR) など
当術式をご検討される方は是非一度ご相談ください。
また、正中切開を余儀なくされる場合にも可能な限り小切開で行うことを原則としています。
大きな傷跡は心の傷となる可能性があると考えます。傷が残ることは手術ではやむを得ないことですが、なるべく小さく、目立ちにくい部分で切開し、精神的負担の軽減を図ることは非常に意義のある事と考えます。もちろん、手術の安全性の優先が最も重要ですが、子供たちの病気の種類や手術方法に合わせて、最も安全かつ目立ちにくい創部で行うよう努力しております。
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遠方の方でも対応いたします。
その他
医師紹介
-
Naoki Wada
和田 直樹
職位 主任部長
メッセージ 先天性心疾患の外科治療を専門に担当しております。根治までに複数回の手術や検査が必要なケースもありますが、ご家族の皆様とともに、お子様の成長を見守りながら治療に携われればと思います。
資格 - 日本外科学会認定外科専門医
- 3学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定心臓血管外科専門医
経歴 1999年 大阪医科大学 医学部医学科卒業
1999年 大阪医科大学 胸部外科入局
2002年 榊原記念病院 心臓血管外科レジデント
2006年 榊原記念病院 心臓血管外科 医員所属学会 - 日本外科学会
- 日本胸部外科学会
- 日本心臓血管外科学会
- 小児循環器学会
-
Yuya Komori
小森 悠矢
職位 医長 専門分野 - 小児・成人先天性心疾患
メッセージ 大切なお子様の手術は、ご家族様も不安が多い事かと思います。お子様にもご家族様にも安心してお過ごしいただき、笑顔でお帰りいただけるように尽力いたします。
資格 - 日本外科学会認定外科専門医
- 3学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定心臓血管外科専門医
経歴 2014年 東京医科大学医学部医学科卒業
2016年 榊原記念病院 心臓血管外科 専修医
2019年 同小児心臓血管外科 主任専修医
2020年 同小児心臓血管外科 医員
2025年 同小児心臓血管外科 医長所属学会 日本外科学会
日本胸部外科学会
日本心臓血管外科学会
日本小児循環器学会
日本循環器学会
日本成人先天性心疾患学会 -
Takuya Matsuzawa
松沢 拓弥
職位 医員 専門分野 - 先天性心疾患、成人先天性心疾患
メッセージ 大切なお子さまの将来のために、最善の医療を尽くしてまいります。ご家族の皆さまもご不安なことが多いかと存じますが、どんな些細なことでもご遠慮なくご相談ください。
資格 - 3学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定心臓血管外科専門医
- 外科専門医
経歴 2018年 群馬大学医学部医学科卒
2018年 国立病院機構東京医療センター 初期臨床研修医
2020年 帝京大学医学部附属病院 心臓血管外科
2022年 榊原記念病院 小児心臓血管外科所属学会 日本外科学会
日本胸部外科学会
日本心臓血管外科学会
日本小児循環器学会
日本成人先天性心疾患学会 -
Keisuke Tanaka
田中 啓輔
職位 上級専修医 専門分野 - 先天性心疾患
メッセージ 先天性心疾患を専門とした外科治療を行っています。患者様に安心安全な治療を行うことが出来るよう、日々精進しています。
資格 - 日本専門医機構認定外科専門医
経歴 2019年 東邦大学医学部医学科卒業
2019年 板橋中央総合病院 初期臨床研修医
2021年 東邦大学医療センター大森病院 心臓血管外科 専攻医
2022年 池上総合病院 心臓血管外科 専攻医
2023年 東邦大学医療センター大森病院 心臓血管外科 専攻医
2025年 榊原記念病院 専修医所属学会 日本外科学会
日本心臓血管外科学会
日本胸部外科学会
日本小児循環器学会
日本成人先天性心疾患学会 -
Hiroto Kamitani
神谷 寛登
職位 専修医 専門分野 - 小児・成人先天性心疾患
メッセージ 皆様の心(臓)とこころの両方に寄り添い、安心して笑顔で退院できるよう、最後まで一緒に歩んでいきます。小さな疑問も、大きな不安も、どんなことでも遠慮なくご相談ください。
経歴 2023年 滋賀医科大学医学部医学科卒業
2023年 虎の門病院 初期臨床研修医
2025年 榊原記念病院 小児心臓血管外科所属学会 日本外科学会
日本胸部外科学会
日本心臓血管外科学会
日本小児循環器学会
日本成人先天性心疾患学会 -
Yukihiro Takahashi
高橋 幸宏
職位 特任副院長
メッセージ 心臓の手術は、体外循環という非生理的循環を伴い、全身に対しての侵襲が非常に大きな手術です。身体が小さく、臓器の発達も未熟な子どもであれば、侵襲の影響を受けやすくなります。子どもたちの人生はスタート地点に立ったばかりで、手術後には長い一生が待っています。だからこそ、いかに侵襲を小さくするかが重要です。
経歴 1981年 熊本大学医学部卒業
1998年 榊原記念病院 心臓血管外科 部長
2003年 同主任部長
2006年 現職その他 ≪ブログ≫
診療実績
小児手術の内訳
| 2023年度 | 2024年度 | |
|---|---|---|
| 開心術 | 321 | 290 |
| 非開心術 | 46 | 37 |
| その他の手術 | 120 | 131 |








