アクセス

メニュー

TOP
HOME

~心臓病のお子さまとご家族の応援ページ~

子どもとご家族を応援する情報ページです

心臓病の子どもたちが、笑顔で自分らしく、できることをやりながら歩んでいけるよう、子どもとご家族を応援する情報ページです。
自分の病気や治療を正しく理解するための解説だけでなく、病気を抱えながらも、自分らしく大人になるための育児に関するアドバイス、治療を受けてきた先輩方からのアドバイスや応援メッセージなどを発信していきます。

心臓病を持ちながら大人になっていくあなたへ

『心臓病を持ちながら大人になっていくあなたへ』リーフレット

生まれるお子さまの約100人に1人の方が、生まれつき心臓病を抱えています(先天性心疾患)。
近年は医療技術が進歩し、多くのお子さまが成人期を迎えられるようになりました。お子さまが成人して社会生活を送るためには、病気とうまく付き合っていくことが大切です。
病気をうまく管理しながら、一人ひとりが、笑顔で自分らしい人生を歩んでいきましょう。

年齢に合わせた大切なこと(成長のステップ)

心疾患のお子さまは、家庭での生活から、幼稚園や保育園、学校へとステップアップしていく過程に、治療や病院のサポートを適切に組み込んでいく必要があります。

新生児・乳幼児期

近年は、新生児期・乳幼児期に手術を行うことがほとんどです。1回で終える手術もあれば、何回もの手術を必要とする病気もあります。
退院後は、ご家族が「いつもと何か違うな」と感じたときが相談のタイミングです。繰り返し、相談することで、お子さまの状態について、一番わかるようになってきます。

健診

生後1か月健診のほか、3〜4か月、1歳半、3歳など自治体から案内される乳幼児健診を必ず受けましょう。
自治体から連絡がありますので、もし入院中の場合はその旨伝えてください。

予防接種

心臓病のお子さまは感染症が重症化しやすいため、予防接種が推奨されています。
ただし、術前術後や輸血後には主治医への相談が必要です。

学童期

お子さまが自分らしく学校生活を送り、自立する力をつけていけるようサポートしましょう。

就学先決定について

通常学級だけでなく、通級学級や特別支援学級・学校など、お子さまに合った教育の場を選択できます。
秋ごろの学校説明会の前に、「就学相談」ができるので、就学に不安がある方は、市町村の教育委員会に相談しましょう

就学にあたって

学校の先生方に病状や必要な配慮について具体的に伝え、理解を深めてもらいましょう。
心臓病に対して、過剰な心配や制限がかかる場合は、主治医や地域の教育センター相談員、特別支援学校のコーディネーターに協力してもらうとよいでしょう。

自立に向けて

お子さま自身が、自分の病気について学び、友人や先生に伝える練習をしましょう。
できること・できないことを伝えることも大切です。体調管理も自分で判断できるよう、高学年を目途に少しずつ促していきましょう。

思春期

「大人になる」ための準備期間です。本人が自立したい気持ちと、他者に依存せざるを得ない現実との間でもがく時期ですが、成長に必要な過程と信じて見守りましょう。

病気と付き合うということ

病気のことだけでない、得意なことや苦手なことなど自分自身のことを知り、自分で自分の身体と上手に付き合い(セルフケア)、先輩や同級生ら仲間と話しをする機会をどんどんもっていきましょう。

自分らしさを大切に

同じ病名でも、心臓の状態や育った環境はや経験も一人ひとり違います。自分らしい将来を描けるようサポートしましょう。

子離れと親離れ

これからは、お子さまの自立を意識し、「見守る」姿勢が大切になります。そうすることで、子ども自身がこれまでの経験を力に変え、自分の仲間とのコミュニティを世界を広げていくことでしょう。

成長のステップアップシート

成長に合わせて心掛けていくとよい大事なことをまとめました。

心臓と病気について学ぼう

先輩・医療者からのメッセージ

先輩からのメッセージ

瀨川 未玖さん
「普通の人生の何倍も”人のこころ”に触れられる、そんな人生だと思っています」

生まれつきDILV(左室性単心室)などの重い心臓病を抱え、生後1週間で最初の手術を受けました。
その後、地元の病院での手術を経て、ご縁があり榊原記念病院へ。5歳でBTシャント、6歳でグレン手術と段階的に治療を進め、計7回の手術を乗り越え、26歳で念願のフォンタン手術を終えました。
おかげで、かつて手放せなかった携帯酸素や車椅子も不要になり、今では一人旅の夢も叶えることができています。

心臓病を抱え、周りと比べて「どうして自分だけ」と辛く感じることがあるかもしれません。
しかし、痛みや困難を乗り越えてきた経験は、未来のあなたを助ける一番の強みになります。
「あの辛さを乗り越えた自分は強い。だから大丈夫」と。
あなたの悩みは、生きたかった誰かが経験したかった、”幸せな悩み”なのかもしれません。
焦らず、あなたのペースで、あなただけの「普通の日常」をゆっくりと歩んでいってください。

溝口 泰樹さん
「人は皆それぞれの人生を歩んでいる。 自分だけが辛い思いをしているのではない」

私の病名は「三尖弁閉鎖症(Ic型)」です。
これまでに、5歳で肺動脈絞扼術、10歳でフォンタン手術、13歳で2度のグラフト置換術を受けました。そして30歳の時、心房細動の治療のためにTCPC手術を受けています。

これからの生活、他人と自分を比べる日もあるかと思います。でも、これだけは思っていて欲しいです。決して自分だけが辛い思いをしているのではないということを。
だから、他人と比べるのはやめましょう。この病気は乗り越えるというより、上手に付き合っていくのが私は得策と思っています。
心臓が悪いから何かができないではなく、心臓が悪くてもこれはできるというものを見つけていきましょう。
ご両親の方々も、決してお子さんに申し訳ないとか思わないでください。せっかく生まれてきたお子さんのためにも、病気を受け入れ、一人の人間として生きていけるように育ててください。
最後に、自分がこの病気に対し弱音を吐いたときに母から言われた言葉を送ります。
『心臓は悪いけど、自分に負けるな、病気に負けるな』

永嶋 輝子さん
「心疾患は私の個性の一つ、“いのち”を考える機会となりました」

ファロー四徴症という先天性心疾患で生まれ、6歳で手術を受けました。

先天性心疾患で生まれたことが、「いのち」について考えるきっかけとなり、今の助産師という仕事につながっています。心疾患は私の個性の1つなのだと思っています。個性はみなさんにとっても大きな力となります。だから怖がらずに、一緒に前に進みましょう!

医療者からのメッセージ

理学療法士 髙橋 和恵さん
「お子さまの無限な可能性を伸ばしていきたい」

手術をすると、今までできた動作が難しくなってしまったり、環境のストレスから言葉を発せず感情を一時なくしてしまう子がたくさんいます。そして、そんなお子さんを目の前にして涙するご両親をたくさん見てきました。

私にできることは、お子さんの力を信じて、回復するお手伝いをすることです。
発達の遅れを心配されるご両親もたくさんおられますが、身体と心の成長には個性があります。その個性を生かし、得意な事を伸ばしつつ、苦手なところは、一つでもできるように支援していくことが大切だと思っています。
そして、「心臓病があるからできない」ではなく、「こんな風に工夫したらできる」という可能性を伸ばしていけたらいいなと思っています。
いずれはご両親から自立して社会に適応していけるように、そして、心臓病だからといって諦めるのではなく、工夫して生活の質がさらに向上できるように、ご両親とともに支援していければと思っております。

小児循環器科 上田 知実 医師
「手術を乗り越えた患者さんの元気な姿に勇気をいただいてます」

自分が専修医のころから複数回に及ぶ手術を乗り越えられた患者さんが元気に外来を受診される姿に、いつも勇気を頂いています。

某製薬会社のCMで、女優さんが語りかけます。
“同じ病気だとしても患者はそれぞれ別の人間です。治し方は人の数だけあるべきじゃないですか”
このCMは、まさに先天性心疾患の治療を表しているなーと感じます。
同じ診断名がついた患者さんであっても、お顔と同様、心臓にもそれぞれに個性があり、我々は患者さんに、よりよい治療を提供していきたいと考えています。
無事手術を乗り越えられた皆さまが、成長発達、就学を経て社会の歯車のひとつとして生活していただくことも、我々のこれからの重要な課題です。
当院の強みとして、成人循環器医療との連携が挙げられます。小児科、外科、内科を含めた成人先天性心疾患チームで、心臓病と一生向き合っていただく皆さま、ご家族ととともに寄り添っていければと考えています。 どうかお気軽にご相談ください。

子ども療養支援士 丸山里奈さん
「子どもの強い力を応援します」

小児科病棟で、入院生活や治療に伴うストレスや不安を緩和し、安心して医療を受けられるよう心理的なサポートをしています。具体的には、気持ちが発散できる遊びや成長発達に合わせた遊びを提供することや、検査や手術などの前に年齢や発達に合わせた表現で一緒にお話ししながら考えたり、付き添ったりしています。

子ども同士の力には私たち大人が勝てないものがあると感じます。そんな子どもたちの強い力を後ろからそっと応援できる存在でいられればと思い、日々病棟で働いています。
家族の誰かが入院するということは、本人やご両親をはじめとした家族、きょうだい皆さんにとって大変な時です。今後も医師・看護師をはじめ、さまざまな医療スタッフとともに、その大変な時を少しでも不安なく過ごせるようにお手伝いできればと思っています。