医学の専門領域の一つに「病理学 pathology」という学問があります。病理学とは「疾病の本態(成り立ち)を追究する学問」で、主に形態学的な手法(眼による観察)を通じて古くから発展してきました。その病理学の手法を用いて、病院での診断業務に特化した診療科が病理診断科です。患者さんの身体の一部を顕微鏡などを使用して診断するという立場なので、患者さんとお話をする機会は少ない診療科ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
診療方針
当科は特定の外来や病棟を持っておりませんので、他科からの要請に応じて適宜業務を遂行しております。病理解剖については、当院の休診日を含め原則毎日対応しております。
診療体制
病理診断業務には、①組織診(生検)、②病理解剖(剖検)、③細胞診があるとされておりますが、当科では②のすべて、および①の一部を担当しております(①の大部分および③は外部委託)。
また、東京都医師会からの要請により、警視庁府中警察署管内で発生した検死業務も担当しております。
- 死体解剖保存法8条に基づく監察医 1名
対象疾患
- 心臓・血管など循環器系の器質的疾患全般が対象
- 病理解剖においては循環器系以外のすべての疾患にも対応
病理診断業務
組織診では、外科手術や心臓・血管カテーテルによって採取された患者さんの身体組織の一部を顕微鏡を用いて診断します。病理解剖では、当院で残念ながら亡くなられた方の器官・組織を精査して、患者さんへの最終診断とします。
治療
病理診断科が患者さんの治療に直接関与することはありませんが、組織診の結果などから受持医に治療上の助言をすることがあります。
医師紹介
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Tatsuya Murai
村井 達哉
職位 顧問 専門分野 - 心臓病理学
- 法病理学
- 突然死
メッセージ 病理医の村井と申します。病理医の仕事とは、病気に陥った組織や細胞を顕微鏡などを使って詳細に観察し、診断することにあります。患者の皆様と直接お目にかかる機会は少ないですが、より精確な診断を通じて少しでもお役にたちたいと考えております。
資格 - 医学博士
経歴 1979年 慶應義塾大学医学部卒業
埼玉医科大学助教授、慶應義塾大学教授、順天堂大学客員教授、東京医科大学兼任教授等を歴任。
現・当院顧問、目白大学客員教授、東京都監察医、東京都多摩検案医。
診療実績
- 病理解剖数 2体
(COVID-19の蔓延によって日本病理学会が2020年に病理解剖原則中止を提言した影響で、全国的に
病理解剖が減少しておりますが、1976年の当院開院以来の病理解剖累計は1247体であり、府中に移転した2003年以降2019年度までの年間平均は16.6体でした)
- 2024年度実績
研究実績
- 大動脈解離に関する病理学的研究
- 肥大型心筋症に関する病理学的研究
- 閉塞性肥大型心筋症に対して行われた経皮的中隔心筋焼灼術の病理
- 大動脈炎に関する病理学的研究
- 心臓性急死の予防に関する研究


