2019.10.21

  • お知らせ

【参加者募集】11/9(土)当院 高山医師による 東京の心臓大血管救急に関する市民向け講演

当院 特任副院長 高山医師が、11/9(土)に朝日新聞社主催の「朝日健康ゼミナール」で講演を行います。ご興味のある方は事前にお申し込みのうえ、ご参加ください。詳しくは、添付のちらしをご覧ください。
※申込先は当院ではありません

案内ちらし

講演内容の紹介

医療技術がどれだけ新しく優秀であっても、必要な患者さんに、適切な時期に実施できなければ意味がありません。心臓大血管病は急に発症するものばかりです。自宅であるいは外出先で急に胸が痛くなったり、ひどく息苦しくなったりしたらどうしますか。楽にならなければ119番に救急要請をしてください。迅速に救急車をコールし、診断治療能力のある病院の心血管集中治療部門(CCU)へ搬送され、そして適切な治療を受けることで、命は救われます。

急性心筋梗塞は、胸痛発症2時間以内に緊急カテーテル治療による閉塞冠動脈の再灌流が必要です。死亡率が高い急性大動脈解離では、緊急大動脈置換手術を可及的速やかに行います。大都市でも治療が可能な病院は限られ、また、高度技能を持つ医師が病院で常にスタンバイすることは困難です。しかし首都東京では 、“東京都CCUネットワーク””大動脈スーパーネットワーク“が、東京都福祉保健局・東京消防庁・東京都医師会および循環器救急医療機関とともに協力体制を構築し、都民を護ってきました。東京の膨大な人口に対応しながら、効率的な救急搬送と迅速かつ確実な緊急心大血管治療を、世界でも超一級レベルの成績で展開しています。

このセミナーでは、胸痛・呼吸困難が急に起こったときの対応のしかたと、東京のネットワーク体制の理解を深めるためのお話しをします。さらに、新たに始まる脳卒中・循環器病対策法による国全体での取組みをご紹介します。

講師略歴

榊原記念病院 特任副院長
東京都CCUネットワーク会長
高山 守正

1977年 日本医科大学(日医大)卒業
1984~87年 海外臨床留学
1994年 日本医科大学附属病院集中治療室講師、第一内科講師(2001~)
2007年 東京都CCUネットワーク会長
2007年11月 榊原記念病院循環器内科部長
2009年4月 榊原記念病院副院長
2017年3月 榊原記念病院特任副院長

循環器専門医として、日本の心血管集中治療、心臓カテーテル治療の創始期から新しい診断治療の開発と普及に貢献。冠動脈疾患、弁膜症のカテーテル治療や閉塞性肥大型心筋症へのPTSMAを専門として、技術と経験を深めてきた。近年は構造的心疾患(SHD)の概念普及と先進的カテーテル治療の導入に努め、経カテーテル心房中隔閉鎖治療、経カテ大動脈弁植込術(TAVI)の導入・開発、さらにSHDの新しい治療導入の中心として僧帽弁クリップ治療、左心耳閉鎖術治療の国内導入・治験を担当。
一方、東京都の急性心血管疾患の地域連携診療システム(東京都CCUネットワーク)を参画74施設で統括し、行政・消防との協力の元に緊急心血管救急診療システムを進歩させ、運営。急性心血管疾患の登録・解析システムを構築し、多疾患に渡る東京都民多数患者集計の論文を報告している。また、山岳医療にも携わり、日本登山医学会理事として富士山・北アルプスでの山岳診療活動を行う。