2021.10.11

  • お知らせ

磯部光章院長が2021年度日本心臓病学会栄誉賞を受賞しました

日本心臓病学会栄誉賞とは

学会として対象となる研究領域の進歩と発展に多大の貢献をなした業績を顕彰し、その栄誉を称えるとともに広く国の内外に知らしめることも重要な役割である。しかし専門的な領域でこつこつと積み上げられて来られた業績、あるいは日常の診療の中から工夫、考案されて積み上げられた功績など、隠れた業績も大切にこれを顕彰することが必要である。そこで、「栄誉賞」制度を設けて顕彰することとした。(日本心臓病学会HPより一部抜粋)

受賞理由

磯部光章氏は世界に先駆けて心臓移植後の治療により免疫寛容が誘導されることを発見し、心臓拒絶反応について世界をリードする研究を続けてこられました。心臓移植委員会委員長として心臓移植や人工心臓の臨床応用の制度設計に尽力されました。さらに高齢者心不全の診療ガイドブックや多数のガイドラインの作成を主導し、循環器病対策基本法の成立にも多大な貢献をされるなど、臨床心臓病学の進歩に寄与するところ誠に大でありました。日本心臓病学会は貴殿の多大な業績をたたえ、ここに日本心臓病学会栄誉賞を贈り永くその栄誉を記念するものであります。

受賞にあたって感謝とお礼

日本心臓病学会より栄誉賞を賜りました。大変光栄なことと感謝しています。私は循環器内科医として診療、研究、医師・研究者の育成を通じて、心臓病に苦しむ患者のお役に立ちたいとの思いで精進してまいりました。当初は心臓移植拒絶反応の基礎免疫研究や診断、治療法の開発研究を行ってまいりましたが、研究は冠動脈硬化/再狭窄予防の遺伝子治療、ステントやバルーンの開発・臨床応用に発展しました。臨床面では末期心不全、心筋症、高安動脈炎患者の診療やガイドライン作成に携わり、心臓移植委員会では移植の制度設計や適応審査に携わって参りました。また循環器診療体制の改革に向けて循環器病対策推進基本計画の立案やかかりつけ医や多職種のための心不全診療ガイドブック等の作成にも関わりました。こうした日常活動をご評価いただき栄誉賞を賜りましたことは望外の喜びです。ひとえにご指導いただいた諸先生、東京大学、ハーバード大学、信州大学、東京医科歯科大学、榊原記念病院で活動していただいた同僚・後輩のご援助の賜物です。心より御礼申し上げます。