2-3 ファロー四徴症

ファロー四徴症とは

  • ファロー四徴症は、4つの特徴がある病気です。その特徴は「心室中隔欠損」、「肺動脈狭窄」、「大動脈騎乗」、「右室肥大」です。
  • 大動脈が太く、通常より前方に移動していることで肺動脈が細く狭くなり、「肺動脈狭窄」になります。狭窄により肺動脈へ血液が送りずらくなるため、右心室に負担がかかることで「右室肥大」が生じます。「心室中隔欠損」があることと大動脈が前方に移動していることで、大動脈が心室中隔欠損の上に乗っているように見え、「大動脈騎乗」と呼ばれます。
  • 肺動脈の狭窄により心室中隔欠損を介して右心室から左心室に酸素の少ない静脈血が流れ込み、酸素飽和度(血液中の酸素濃度)が下がります。

症状

  • 肺動脈狭窄の程度が強く、血液中の酸素飽和度が低下するとチアノーゼが見られ、唇や顔の色が紫色になります。
  • 肺動脈狭窄の程度によりチアノーゼが見られない方もいます。
  • 激しい啼泣などによりチアノーゼは強くなり、「無酸素発作(スペル発作)」を引き起します。

治療

  • 基本的には手術が必要になります。
  • 手術はチアノーゼの程度または酸素飽和度の数値により1回の手術(一期的根治手術)か、複数回の手術(段階的根治手術)かに分かれます。
  • 根治手術までに無酸素発作や酸素飽和度の低下がある場合は、まず「BTシャント手術」を行います。BTシャント手術は、大動脈から肺動脈に人工血管を用いて血液の流れる通路を確保するために行います。
  • 根治手術の方法は、「心室中隔欠損閉鎖術」および「肺動脈狭窄解除術(右室流出路再建術)」です。心室中核欠損をパッチと呼ばれる当て布を用いて閉鎖し、肺動脈の狭窄している部分を拡大して拡げます。

外来・予後

  • 根治手術を受けた方の予後は良好です。
  • 小学校・中学校・高校へは「学校生活管理指導表」の提出が必要です。
  • 成人期に遠隔期合併症が起きることがあります。最も多いのは「肺動脈弁閉鎖不全による肺動脈弁逆流」です。心不全や不整脈の原因となり、その場合は再手術が必要となります。
  • そのため根治手術後も外来での定期的な観察が必要になります。
  • 歯科医院での抜歯の際には心臓病の合併症の一つである「感染性心内膜炎」の予防のため、処置前に抗生物質の内服が必要と言われています。