2020.05.20

  • お知らせ

【重要】新型コロナ感染症まん延下での当院の現状と診療方針(5/20更新 動画掲載)

院長と主任看護部長から皆さまへ(動画)

受診中の患者さんと受診をご検討中の方々へ

風薫る5月となりましたが、国内では新型コロナ感染症が蔓延し、現在緊急事態宣言が出され警戒態勢が続いているところです。皆さまにおかれましてもご不自由な自粛生活をお過ごしいただいておられると思います。心よりお見舞い申し上げます。

榊原記念病院は循環器専門の病院として、開院以来心臓血管疾患の救急治療、最先端診療、また5年前より産科診療を行う中で、地域を越えた循環器診療を行うとともに、地域医療支援病院、災害拠点連携病院として地域の核になる病院として住民の健康管理にあたってまいりました。

新型コロナ感染症の診療に関する当院の現状と診療方針は以下の通りです。

  • 新型コロナ感染症の患者さんの受入病院(外来・入院)ではありません
    当院では非常勤の専門医が、毎週心臓病に伴う呼吸器病・感染症の診療をしていますが、感染症を専門に診る外来・病棟はありません。そのため東京都、保健所とも協議して、現状では病院の特質を生かして、地域ならびに新型コロナ感染症診療のため一般診療が難しくなった地域全体の心臓血管病患者さんや妊婦さんの診療を広く受け入れ、近隣や隣接県の病院の後方支援に徹し、重症心血管救急診療の砦として活動しています。

  • 新型コロナ感染症への感染防止のために、院内は万全な手立てを準備しています
    感染症発生の当初より院内感染防止に最大限の対策を講じてまいりました。循環器診療、周産期診療に万全の対応が出来るよう感染防御の訓練を行い、装備を整え、環境消毒に努めるなどの準備をしてきたところです。「お知らせ」にもありますように、これまで感染症に罹患した職員が若干名ございましたが、本人及び濃厚接触者の隔離や適切な院内対応により、院内患者さんと職員の感染はなく、通常診療を継続しております。今後は一層対策を強化して職員の感染防御管理や環境消毒を徹底していきます。

  • 患者さんの感染防御・早期診断への対策
    外来を受診される方全員に、発熱・感冒症状などの健康チェックをお願いしています。また外来の椅子を広く配置し、外来・検査室では繰り返し環境消毒をしています。さらに再診外来に電話処方を取り入れ、多くの患者さんにご協力をいただいているため、外来の混雑は大きく改善されています。
    手術予定で入院の患者さん、救急外来受診の患者さんを中心に、原則として全員に肺炎診断のためにCTを撮影させていただきます。さらに必要な入院患者さんには、積極的に当院の判断でPCR検査を施行してまいります。万一院内から感染症患者が発生した場合に備え、陰圧設備のある隔離室を用意し、必要に応じて治療薬であるアビガンが処方できるように、既に万全の準備を整えています。

心臓血管疾患をご心配の方・症状のある方へ

この状況にあっても心臓血管疾患の発生は決して減っているわけではありません。特に心臓血管疾患は時に急に悪化することもあり、早期診断・治療がより重要な病気です。この状況で病院を受診されることをためらわれる方もおられるかとは思いますが、わずかな受診の遅れが生死を分ける事もまれではありません。上記のように、当院では万全の感染防止体制で皆様の診療にあたり、地域のみならず東京都全体の心血管救急診療を支えております。心臓血管疾患をご心配の方・症状のある方には遅滞のない受診を強くお勧めします。どうぞ医療連携室予約担当(電話042-314-3141)までご連絡をお願いします。

来院にあたっては、通院時の感染にお気をつけいただき、手指衛生にご留意され、マスク着用にてお願いいたします。

当院は今後も循環器医療、周産期医療を通じて、広い地域の皆さまの健康維持のお役に立つために活動を続けてまいります。

令和2年5月1日
榊原記念病院 院長
磯部 光章