経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip治療)

僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip治療について

2018年から日本でも開始された経皮的僧帽弁接合不全修復術は、僧帽弁閉鎖不全症に対する画期的な治療法です。内服加療のみではコントロールが困難で、心不全発作を繰り返す患者さんや、外科手術のリスクが高い高齢者の方などが受けることができる新しい治療です。

僧帽弁閉鎖不全症とは

血液の逆流を起こし心不全を起こす疾患です

僧帽弁閉鎖不全症は、僧帽弁がうまく閉じないことで起こる進行性の疾患です。高齢になるほど増加する病気で、高齢化が進む日本では、患者数が増加しています。動悸・めまい・息切れ・むくみなどが起こりますが、初期症状が現れにくく、軽症であれば自覚症状はありませんが、進行した場合、不整脈を引き起こすことがあります。

僧帽弁とは

心臓の左心房と左心室の間にある2枚の弁で構成されています。肺から左心房に戻った血液は、僧帽弁を通過した後、左心室を経て全身に送り出されます。僧帽弁は、心臓の拍動によって、左心房から左心室に血液が送られるのに合わせ開閉していますが、僧帽弁閉鎖不全症では、うまく弁が閉じることができず、血液の逆流が生じます。

<イラスト提供 アボットバスキュラージャパン株式会社>

経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip治療)とは

高度の僧帽弁閉鎖不全症の患者さんに対して行います。カテーテルを用いて、僧帽弁をクリップでつまむことで、血流の逆流を改善します。人工心肺は用いず、心臓は止めずに治療を行うことができます。

症状の程度が比較的高い方は、従来、外科手術で治療を進めてきました。しかし外科手術を安全に受けることができない方(心機能が低下している、既往がある、肺気腫などの呼吸器疾患または肝硬変がある、胸部に放射線治療歴がある、抗凝固薬療法を継続できない、ご高齢である、合併症の可能性が高い)にとって、MitraClipは有効な治療の選択肢となります。

<イラスト・画像提供 アボットバスキュラージャパン株式会社>

クリップ
クリップを操作する機器

心臓までアプローチする方法

MitraClip治療は、股の付け根からカテーテルを静脈に挿入し、右心房や左心房を経て、逆流を起こしている僧帽弁に対してクリッピングを行います。開胸は行いませんので、傷は1センチ程度で済みます。

<イラスト提供 アボットバスキュラージャパン株式会社>

マイトラクリップ動画

動画提供:アボットバスキュラージャパン株式会社

当院の体制

当院では、高度なカテーテル治療の技術を持つ循環器内科医、心臓外科医、麻酔科医、心臓画像診断専門医や、ME(臨床工学技士)、看護師、放射線技師、その他コメディカル、事務職員など、様々な職種の専門家によるハートチームを形成しています。

担当医師

循環器内科 医長
佐地 真育

循環器内科 部長
髙見澤 格

循環器内科 医長
樋口 亮介

心臓血管外科 成人 主任部長
下川 智樹

治療の相談を希望される場合

  • 患者様からのお問い合わせ042-314-3111(代表 平日9:00~16:00)
  • 医療機関様からのお問い合わせ 042-314-3142(連携室 平日9:00~17:20 毎月奇数週の土曜日9:00~13:00)